週末、私の大,大、大好きな作家、大西伸明氏の個展を見るため富山へ・・ここは古い水力発電所を改築した美術館で一度訪ねたかった場所です。雨の中富山まで展覧会を見に来ている私は相当モノ好きです(笑)
さて大西氏の作風について少し。一言で言うと、とにかくなんでも本物そっくりに作ってしまうんです。シリコンで型取りし樹脂成形したものにリアルな質感や色をのせていき文房具や魚やお肉の切り身、石ころなどなど、なんでも作品にしていきます。作品を見ていると何が「ほんもの」なのか?そして目の前に存在しているこれはいったいなんなのか?と、いろんな思いが頭をめぐります。けれどその一方で作品の端っこのほうに樹脂の部分がそのまま残されていて明らかに偽物とわかる作品もあったりと、大西ワールドに翻弄される楽しみがあります。
今回の「LOVERS LOVERS」というタイトルの展覧会のポスターに使われている作品は「shika no atama」つまり「鹿の頭」、そのまんまですね。この一連の作品はすごく格好良くて一度お客様にプレゼンしたところ、決まりかけて土壇場で決まらなかったという悲しい思い出があります。これはモダンなインテリアにあえて合わせると大変クールです。(決して昔のお金持ちの応接間チックにはなりません・・)
今回の作品で一番印象に残ったのは事故車のミニクーパーをそのまま再現したもの・・すごすぎる~(絶句)美術館の中はもちろん写真はNGですからご紹介はできませんが、その世界を多くの方に味わってほしいと大西作品ファンの私は願ってやみません。お時間のある方、私同様モノ好きな方(??)富山までぜひお出かけくださいませ。美術館内部もかなり素敵で、力のある作品たちをしっかり受け止める素晴らしい空間です。
これは美術館入り口にあった看板。渋いですね。