連載「もてなしのアート」今月もそれは美しい誌面になっています。ひつこいようですが”毎号が永久保存版!!”是非ご高覧くださいませ!
ついでと言ってはなんですが、ここ最近思っているとについてあれこれ。
近頃”インテリアと合うアート”といった言葉をよく目にするようになりました。私は正直このフレーズに違和感を感じるのです。多くのアート関係者は私こそ”インテリアにアートを合わす仕事をしている張本人”だと思っておられることでしょう。確かにそうではあるのですが、実はちょっと違うのです。
私の場合「まずは作品ありき!」。なので様々なギャラリーでビビッときた作品を記憶にとどめておいて来るべき物件がやってきた時「その空間に絶対に納めたい」もしくは「このお客様の感性に合うはずだ!」とかそんな風にコーディネートを進めていきます。(もちろん大きさやフレームの種類などは空間に合わせますが。)
私なりに作品が一番輝く場所を選んでいきたいと常々思っているのです。
「インテリアと結び付け高尚なアートを貶めようとしている。」そんな事を最近言われました。でもこれは過去に私のことをそう思っていたという告白?だったので双方大笑いになったのですが、きっと今もアート業界の方にそう思われているんだろうな、としばらく凹みました。。。(笑)
いつもお話するように住空間にはその人の生き方のようなものが宿ります。
それ故私は単に”インテリアに合わせる”のではなく”その人の暮らし方にふさわしいアートをお勧めしたい”と思うのです。私がコーディネートさせて頂いたお客様は決してインテリアに合うからという理由だけで私から作品を購入された訳ではありません。私同様それらの作品にほれ込んで、そのアートに出会った時の印象や一緒に暮らしていくうちに芽生えた想いなどを大切に毎日過ごしておられます。そう、恋人や夫婦のように。。。
作家が魂を込めて生み出した作品をインテリアに合うだけの理由でお嫁入りさせては彼らに申し訳ないですもの。いろいろちゃんと考えてるんです、これでも。。。(笑)