個展準備に忙しい松原夫妻と別れ私は2日間リドに滞在。有名なリゾート地のここもオフシーズンとなれば人も少なくベニス中心部の喧騒をしばし忘れることができます。しかし、、、雨。ベニス滞在中ほとんど雨。。
初めてのリド島を楽しみにしてたのに「なんで雨やねん。」と心の中で呟く。私が泊まったのはこの小さな可愛いホテル。はっとする外壁の色ですが街並みに溶け込み素敵な佇まい。
たまに日本でもドキッとするようなピンクの家を見かけますが、街並み、街の空気に合わないその風景はいささか滑稽です。自分が満足していても外の壁を目にするのはそこに住む人以外の人々。海外に出る度に日本人の街並みに対する意識の低さを感じます。話逸れてきました。ごめんなさい。外観と一変して客室はこんな感じ。
さてここリド島からビエンナーレ会場(2か所)最寄駅までそれぞれ2、3駅目。ビエンナーレを目当ての方にとってはとてもいいロケーションともいえます。
そんなリド島駅での出来事。水上バスがもう出発する寸前、あきらめていた私の前を両手に荷物を持ってバタバタと猛烈な勢いで走っていくシニョーラ発見。一緒に走れば船に乗れるかもと後ろをついて走る。しかし、、、
「ちょっと!!なんなのよ!開けなさいよ!間に合ってるじゃないの!聞こえないの!?開けなさいったら!!」(←こんな感じ?)わめきながら無理矢理乗り込もうとするシニョーラを船乗員は完璧無視。無情にも柵はガチャリと閉められ(手動ゆえ)船は行ってしまう。
「あ~あ行っちゃった」と思ってたらそのシニョーラがくるっと私を振りかえる。当然テレ笑いを想像していたのにシニョーラは怒りに溢れ悔しさで涙を流している。そのまま憤懣やる方ない様子でカツカツと立ち去ってしまった。コワカッタ、、、
と、その直後シニョーラの叫び声が響き再びびっくりする。彼女は自動改札機を指差し道行く人も巻き込んで今度は駅の係の女性に大クレーム中。(ちなみにリド島には自動改札機あり)
シニョーラ「あんたとこのこの機械がトロトロしてるから私は船に乗り遅れっちゃったじゃない!私はこうやってこ~んな風にちゃ~んと切符を入れたのに出てくるのが遅いからよ!壊れてんじゃないのこれ!キ~~~!」(←おそらく)
係の女性「・・・・無視」
シニョーラ「この機械のせいで切符が出てくるのが遅かったてのに、あんたとこの意地悪な男は私を船に乗せてくれなかったのよ!自動改札機なんて必要ないわよ!キ~~~~~!」(←多分)
係の女性「シニョーラ、自動改札機はなんら問題はありません。しかも船は出ちゃったんだし、仕方ないじゃないですか。。。」(←推測)
私の想像上そんなやり取りがあった後もまだ怒りの収まらないシニョーラはわめきながらどっかへ行ってしまいました。イタリア語ってなんか想像できるのがすごい。。。