水に浮かぶ白い美しい一輪の花。皆さん、これは一体何でできていると思われますか?
実はなんと鹿の骨や角を削って造られた花なのです。今
主水書房では橋本雅也氏の初個展の会期中です。
お座敷に配置された様々な花たち。それははかなげで美しいのだけれど、骨でできていると聞くと幾分戸惑いを感じます。
あら、、、柱にはソメイヨシノ。
氏は鹿を射止める場にも同行し、シカ肉を食し、残された骨を洗い清め、それらを経て作品作りを始めたそうです。その行程無しではここれらの作品は生まれなかったのでしょう。
命を終えた後に残された骨に、咲いては散っていく花の命をさらに重ねる。。。幾重にも想いは巡ります。
橋本氏の個展に寄せられた言葉。。。
山を流れる一筋の沢が
鹿の血で赤く染まった夜
私の中に一粒の種が落ちた
種はやがて芽を伸ばし
光で満たされると
いっせいに花を咲かせた