今年最初のOギャラリーeyesの展覧会は稲垣元則・日下部一司・山田七菜子3氏のグループ展。それぞれの持ち味が生かされたとてもまとまりのある展覧会でした。
日下部氏の作品は何度かここでもご紹介していますが、私は氏の写真の世界にとても魅力を感じるのです。ポワ~~ンと薄い膜が張ったような、そして時代も背景も不明、あたかも見る者を煙に巻いてしまうかのような写真の世界。いつも作品全体にノスタルジーを感じます。。。
今回の写真は氏が先生を務める学校近くの風景が集められているそうです。そして氏の写真作品にいつも使われているこのシンプルな額装は私のお気に入り!
こちらは稲垣元則氏の映像作品。風景をビデオカメラで撮影し編集したもの。それ故作品に流れる時間の経過がとても不思議に感じられます。静かにそして力強い氏の映像作品は見た後にその残像が心にも残る感じ。。。
こちらの山田七菜子氏の作品、小さい箱からはなにやら音が聞こえてきます。生活の中の音、旅先で聞いた音、様々なシチュエーションで集められた音たちが小さく小さく耳に届きます。この箱はおじい様の筆箱だったんですって!
このような作品に触れる度に私は生活における音というものについて考えます。この箱から流れてくる音も電車で隣に座った若者のイヤホンから漏れてくるシャカシャカという音も大きさからすればさほど変わりはありません。しかし後者の音は私にとても居心地の悪い時間を強いることとなり不快な気持になります。。。他にもなぜか日本のカフェではずっと音楽が流れていたりとか・・・もちろんそれも素敵ですが、逆にパリのカフェみたいに音楽なしで人の話す声が重なりあうのがとても心地よく感じられるように(フランス語だから??ハハハ)いっそのこと音楽なしの空間もあればいいのにな~なんて。そんな風に作品を離れていろいろ思ったりします。。。
さて来月には稲垣氏の個展がギャラリーノマルで開催予定。見逃せませ~~ん!!