2日間ある催事でイタリアの最高級家具
CECCOTTICOLLEZIONIの家具に合わせてアートをコーディネートさせて頂きました。(ちょっと事情がありこちらでご案内できずごめんなさい。)
これらの家具はイタリア・ピサの家具工場で厳選された上質な無垢材から削り出し、一点ごとに仕上げられる逸品です。その丸みを帯びた独特のディテールは視覚的にも触感?的にもマーベラスの一言!家具と言うより芸術品の域に達していると言えます。そんな中でも私が強く心惹かれるのがこちらデスク!
もちろんお値段もとても立派ですが、それだけにいつも私の妄想を掻き立ててくれるのです。「あ~いつか私のビジネスが大成功したら社長室には一番最初ににこれを置こう!」なんてね、、、(笑)
この手の妄想は得意なんだけれど、不思議とお金を手にしたら宝石を買おうとかバッグを買おうという発想にはならないんです。歩く物欲主義者なのにね、笑。
そんなチェコッティの家具を2日間じっくり見た帰り路、電車の中でふとよぎった”新エンゲル係数”という言葉。もちろん私の造語で昨今あまりエンゲル係数といった言葉すら聞くことは無くなりましたが。
日本だとどうしても女性ならバッグや宝飾品、男性なら車に高額なものを求める風潮が強いと思います。もちろん人それぞれの価値観ですから私なんぞがとやかく言うことではないのですが、家具や現代アートの価値と車やバッグの価値の基準があまりにかけ離れているような気がするのです。
で、私が定義つける新エンゲル係数はずばり「収入に対するインテリアあるいはアートにかけるお金の割合で人生における真の豊かさが決まる!」これは別に特定のお金持ちの人に限っている訳ではなく、その人それぞれのできる範囲で住空間を豊かにすることで、日本人の生活における成熟度が高まるのでは?ということなんです。着飾ったっり車にお金をかけるだけでなく(もちろん全部豊かには理想的ですけど、笑)人を家に招き、その人なりのセンスをアピールすることってすごく重要です。そうなってくると住空間に対する考えは変わりセンスも自然と磨かれてくるのではないでしょうか?私が提唱している「アートでおもてなし」も根底にはこの考えがあります。
以前NYのホイットニー美術館で何人かのそれは素敵なマダムを見かけました。
きれいに手入れされたヘアスタイル、みるからに上質なコート、渋い色目のエルメスのバッグ。派手ではないけれど、あまりのセンスの良さとそのいでたちのエレガントさに何度も目で追ったほど。そして想像したのです。きっと彼女たちはアッパーイーストサイドのパークアベニューにある高級アパルトマンに住んでいて、素晴らしい調度品とセンス良く配置された現代アートに囲まれた生活をしているんだろうな、と。残念ながら日本でそんな想像を掻き立てられることはほとんどありません。その時の展覧会はかなりエッジの効いた作品が並んでいたのだけれど、そんなマダム達が普通に集っているのです。日本だと昼間のフレンチやイタリアンの高級レストランでよく見かけますが、なかなか現代アートの展覧会では遭遇することはありません。
ワタシ1人の力ではなんともなりませんが、賛同してくださる方が少しでもいらしたら嬉しいな~と昨晩思いついた”新エンゲル係数”について長々と書いてみました。そんなこと考えつつ明日から3日間東京で画廊回ってきます。
OMAKE:10年以上前に出会って買ってしまったチェコッティのサイドテーブル。使うほどに愛着がわいてきます。このシリーズはもう継続していなくて、しかもあの当時はもう少しお値段抑え目だったんだけどな。。。