突然ですが映像作品て、アート初心者にとってハードルが高いかもしれません。恐らくアートを生活に取り入れようとした時には最初様々なタイプの平面作品から出発し、次に立体作品も飾ってみようかな、なんて思われる方がほとんどでしょう。写真作品も結構購入されるのを躊躇なさる方が多いのですが、映像作品となると正直インテリアにどうこうなんてことは通常のお宅では考えられません。けれどそんなプロセスを経て映像作品を味わってみるとなかなか楽しいものです。
と、前置き長くなりました。アートフェア京都と同時期に行われた映像作品上映会MOVING。会場は京都シネマ、そう映画館なのです!つまり映像作品を映画のようなスタイルで楽しむことができるイベントという訳。
ギャラリースペースや美術館では漫然と映像作品を観てしまうことが多く、じっくり腰を落ち着けて鑑賞するのは結構難しかったりします。ほら椅子とかも限られてて一番良い場所を陣取ってると「そろそろ譲った方がいいかな」なんて妙な遠慮したりなんかして、、、でもたまに口開けて(形容です!)観てしまうくらいオソロシク面白い映像作品に出会うと本当に得した気分になるんですよね。なぜだかわかんないけど。
今回のこのイベントでは新進映像作家9組の作品が一堂に会し様々なタイプの映像作品を楽しむことができました。観終わった後は「ごちそうさまでした!」な感じで”頭”と”心”が”お腹”いっぱいになりました。(←実に変てこな表現だ。)
どれも素晴らしかったのだけれど、かなもりゆうこ氏の抒情あふれる静かな映像にしみじみしたり、宮永亮氏の夕日(朝日?どっちだ?)が水と混ざり合っていく感じのところにはシンプルにグワ~ンと感動したり、水野勝規氏の時折墨絵を思わせる景色に心洗われたり、、、、一つ一つ語っていくと大変なのでもうやめます。それに作品をここで紹介できる訳ではないですものね(笑)。私の記憶においてしか話せない訳で。
この企画は2012年開催に向け準備中の「MOVING-京都映像芸術祭-」のプレイベントなんだそう。すごく楽しみ!それまでに映像作品を観る機会をもっと増やしておきましょう。。。