今日は写真もなく結構真面目な話です。長くなるかも、、、お忙しい方は読み飛ばしてくださいまし、、、なんて(笑)
ここ最近ずっと私が生業としてきたインテリアの仕事ってなんだろうと思う出来事や出会いが続いています。その中にはウキウキワクワクするようなことも、がっかりするようなことも様々。
日本のインテリアにアートが足りない!そう思って始めたこの仕事ですが、どんどんのめり込んでいって今はインテリアコーディネートというよりインテリアにおける現代アートのコーディネートにシフトを代え現在に至っています。時間的にも2足のわらじを履くことが不可能となり選択を迫られた時迷うことなく私はインテリアコーディネーターとしてのキャリアを捨てました。もちろん”捨てる”と言ってもそれをベースに次に進んでいく訳ですから厳密にいえば”捨ててる”訳ではありませんが(笑)
次の大きな目標が見つかったからそんな思い切った決断もできたのですが、正直言うとその時私は小さい頃から大好きだったインテリアに対して興味も魅力も全く感じなくなっていました。(まっ、いろいろあって、、、)
インテリアコーディネーターの中には自分の作品を作るように顧客の家を担当する方もいますが、私はどちらかというとそうではありませんでした。完璧にするより8割くらいで引き渡して後はその方の個性で完成させて欲しいといつも考えていたからです。後の2割(割合は個々に違うと思いますが)が実はすごく大切でどんなにカッコ良くコーディネートしても台無しになる場合もあれば、個性がそこに加わって更に素敵になる場合もあります。そこでアート登場だと私は思ったのです。でも最初はほとんどどなたにも相手にされませんでしたけど、、、(笑)
私はよくお客様にこう言います。「インテリアは生きてきた道や考え方が反映されますが、アートはもっと深く内面的なものです。」つまり2つが融合して空間が出来た時に住む人の本来の個性が如実に反映されるのではないでしょうか?
どうも日本では流行りものの家具があればその方向一辺倒となり、更にはそれらを上手に真似た廉価品も出回ります。今風にそれなりに設らうことはしごく簡単なのです。そして私が大好きだったり素敵と思うものは主流になる気配すらなく、なんか違うな~といつもひっかっていました。その気持ちは最近までずっと続いていたのですが、去年からHERSで3回に渡って取材をしてくださったインテリアライターSさんと話したりメールしたりするうちになんだか昔の”インテリア大好き”だった頃の私が蘇ってきたような気がしたのです。
そしてこう思いました。今の私は現代アートもコーディネートできるようになり年齢も重ねている。もしかして私が提唱している生活提案は以前より重みを持って受け止めてもらえるかもしれないと。。。
更に5月号のCASA BRUTUSで特集されていて
Sさんブログでも紹介されていた
トッド・セルビーのブログを見ていくうちになんとなくもやもやしてたことがクリアになった気がしました。そこで取り上げられている家は、どの人の空間も好きなものやこだわりに溢れていて多少ハチャメチャに思えるんだけど、シビレルくらいカッコ良くて、見てるとすごくハッピーな気持ちになるのです。インテリアは本当にその人自身なんだと再認識することができました。
答えが見つかったようでなんだかとても清々しい気持ちになって自分の暮らす空間にもっと愛を注ぐ気持ちが強くなってきて「アートでおもてなし」に参加してくださる皆さんにもそういう深い所を話していきたいな~と心の奥底から思えました。
私が好きなものや考え方は決して間違えではなかったのだと私はSさんに教えられたような気がしたのです。今朝もインテリアとアートとの業界間にある深い溝を感じる出来事がありました。まだまだ日本には成熟した大人の文化は根付いていないようです。でもなんとなく頑張れる気がしています。
ちょっと考えるところがあって記録のためにブログに更新してみました。
なんのこっちゃ!?ですね。失礼。。
OMAKE:Sさんがブログで紹介していた春のパンプスや愛用傘が偶然にもおソロだったことが判明して2人でかなりびっくりしてしまいました。光栄っす!